【416人の口コミ】中古マンションに欲しい共用施設&設備ランキング
「宅配ボックスが欲しいな」
「24時間ゴミ出し可能なマンションに住みたい」
次の住まいを購入する際には、今不満に思っていることを解消したいと共用設備にも夢が膨らみますよね。
今回は、今、中古マンションが欲しいと思っている416人に、欲しい共用設備をアンケートを実施し、その理由についても聞いてみました。
中古マンションの場合、築年数によりスタンダードな共用設備が異なるなど、備わる共用設備はさまざま。条件の選び方によっては、物件との出合いの幅を狭めてしまうこともあります。
この記事では、
- 欲しい共用設備のランキング
- 上位5設備の欲しい理由と視野の拡げ方
- 物件との出合いの可能性を広げるヒント
について紹介します。特に古めのマンションを視野に入れている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
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1.実用性の高い共用設備が上位にランクイン
アンケートで上位にランクインしたのは、生活のライフラインや利便性を向上させるような、実用性の高い共用設備でした。
オートロックやエレベーター、24時間いつでもゴミ出しできるゴミステーション、宅配ボックスなど、今どきの新築マンションでは標準装備のことが多い設備が人気でした。
購入する中古マンションに欲しいと思う共用設備ランキング
※中古マンションを買ったことがある首都圏在住者にネットアンケート(調査期間/2022年3月、有効回答数/416人(3つまで選択可能))
では、実際に中古マンションの購入を検討している人たちはどんな理由で選んだのでしょうか。コメントを紹介していきましょう。
【1位】「オートロック」
第1位は、エントランスの時点で訪問者を確認できるオートロックでした。なぜ欲しいのか、アンケートでは次のような声が上がりました。
⚫「オートロック以外のマンションに住んだことがないので、ないと不安。また、勧誘業者など館内に入れたくない人をエントランスで止められるので安心」(47歳) ⚫「セキュリティは絶対条件。万が一知らない人に家の前までついてこられて、何号室か特定されたら怖い」(44歳) ⚫「エントランスと住戸のドアで2重にカギがあると思えば、ドアの鍵を締め忘れた気になった場合でも不安解消になる」(49歳) |
2位「エレベーター」
第2位は、エレベーターでした。あって当たり前、ということで選んだ人が多いようですが、具体的な理由は次のようなものが挙がりました。
⚫「最低5階以上、できれば見晴らしの良い上層階に住みたいと思っているので、エレベーターは必須条件」(31歳) ⚫「エレベーターがないと家の前までベビーカーが使えず不便だし、子どもが小さいうちは階段だと危ないので」(40歳) ⚫「買い物や旅行で荷物が多いときにはエレベーターが欲しい。また、今は何とかなっても、高齢になって歩行が困難になる可能性があり、ないと辛いから」(44歳) |
3位「24時間ゴミステーション」
第3位は、いつでも好きなときにゴミ出ししてOKな、24時間ゴミステーションでした。便利だから!という声がほとんどですが、どのように便利なのかは次の通りです。
⚫「家にゴミを置いておくのが嫌。それに、朝の忙しい時間帯にゴミ出しをする時間の余裕がないので、好きなときに出せると便利」(34歳) ⚫「いつでも出せれば家をキレイにしやすい。特に夏場の生ゴミは、収集日まで待っていると臭うことも。宅配便でよく出るダンボールもかさばるからすぐに捨てたい」(39歳) ⚫「ゴミの種類ごとに収集日を把握するのは面倒だから。分別するためのゴミ箱を何種類も家に置くのも家が狭くなるので、避けたい」(39歳) |
4位「宅配ボックス」
第4位は宅配ボックスでした。忙しい共働きや感染症対策で、ネットでの買い物を選択する人が増えている中、便利だと感じる人が多いようです。
⚫「共働きで、基本的に買い物はネット注文が多い。不在時間が長く、宅配時間に合わせて家に待機することができないし、再配達依頼が面倒」(31歳) ⚫「家を留守にしていても荷物を受け取れて便利だし、このコロナ禍で、できるだけ人に接したくないから、在宅であっても荷物は宅配ボックスに入れてほしい」(34歳) ⚫「不在時に置き配してもらうという手もあるが、盗難が心配なので、セキュリティがしっかりしている宅配ボックスに配達してほしい」(44歳) |
5位「高速ネット対応」
第5位には、高速ネット対応がランクイン。在宅勤務が一般化した今、仕事に差し支えないよう条件にあげる人が多いようです。
⚫「動画を見るのが趣味で、毎日のように見るから。家の中では、ストレスなく趣味を楽しみたい」(48歳) ⚫「在宅勤務をしているため、ネット回線が脆弱だと仕事にならない。リモート会議などスムーズにこなせるよう、高速ネットに対応していることが必須」(30歳) ⚫「ネットは誰にとっても必需品だと思うから、引越しのたびに自分で回線の契約をするのはナンセンスだと思う。建物に高速ネットが備わっているのが一番良い」(35歳) |
6位以下は「敷地内駐車場」「管理員常駐」など
6位以下のランキングは、
6位:敷地内駐車場
7位:管理員常駐
8位:防災備蓄庫
9位:内廊下
10位:非接触キー
の順でした。
敷地内駐車場
「小さい子どもがいるので、出掛けるときはサッと乗り降りしたいから、敷地内駐車場はありがたい。雨の日にも便利だし、重い荷物も家に運びやすい」(27歳)
管理員常駐
「安心感がある。入館者を人の目でチェックできるので、不審者侵入への抑止力になり防犯面が強化されると思う。何かあったときにも相談しやすい」(46歳)
防災備蓄倉庫
「自分でも、水やラジオ、簡易発電器などは備えているが、マンション全体で災害に備えられれば心強いし、住人の意識も高まりそう。防災備蓄庫はぜひとも欲しい」(48歳)
内廊下
「雨にぬれずに出入りできるし、建物全体の気密性が高まり、暑さ寒さが和らぎそう。何より、高級感があって雰囲気が良い」(40歳)
非接触キー
「子どもを抱っこしているときや、荷物で両手が塞がってる時に、毎回非接触キーがあれば便利なのにと思う。カギをなくす心配やバッグから探す手間も省ける」(33歳)
<無くても良いと思える共用設備トップ3> 逆に、なくてもいいと思える共用設備を聞いてみたところ、「ロビー」「非接触型のキーシステム」「管理員常駐」がトップ3でした。 ⚫ロビー ⚫非接触キー ⚫管理員常駐 日常、積極的に使用する設備でないことや、従来のサービスでも十分満足できる設備については、さほど重要視されていないことがうかがえます。 |
2.事前に知っておきたい、共用設備の選び方のコツ
希望条件に優先順位を付けておくことは、物件を決める近道でとても大切なプロセス。条件検索は効率良くお眼鏡にかなう物件に出合える方法です。
しかし、新築マンションがイメージの基準になっていたり、条件が厳しすぎると、物件探しが難航してしまうことも。
そこで、探し出す前のちょっとした心構えとコツをお伝えしましょう。
2-1.今どきの新築マンションを基準にしない
1つ目のコツは、「今どきの新築マンションを基準にしない」ということです。
もしかしたら、「オートロックやエレベーターがない分譲マンションなんてある?」と思う人がいるかもしれません。
しかし、非木造住宅のオートロックやエレベーターの普及率が50%を超えたのは、オートロックは平成13年(2001年)以降、エレベーターは平成8年(1996年)以降です※。
※総務省統計局「平成20年日本の住宅・土地統計調査」より
賃貸よりも分譲マンションのほうが普及率が高いと考えても、20年ほど前は当たり前とはいえない設備でした。
家探しの手始めに、新築マンションのモデルルームを見学してみる、という人も多いかと思いますが、そのグレードを基準にスタートしてしまうと、価格や立地、管理状態が非常によい宝石物件を逃してしまう可能性があるのです。
2-2.一度条件を外して視野を広げてみる
たとえば、「エレベーターがないことで検索にヒットしなかった物件の中に、その他の条件は申し分ない2階の住戸があったら」どうでしょう。エレベーターの優先順位は、上位ではなくなるかもしれません。
なかなかいい物件に巡り合えない、と思っているときには、一度条件を外して視野を広げてみるのがオススメです。
実際に住宅系ポータルサイトでオートロックを検索条件に加えて中古マンションを探してみると、条件に加えない場合と比べ、ヒットした物件数が半数近くまで減ってしまいます。
また、築年数の古いマンションを候補に入れて検索する場合、オートロックや24時間ゴミステーションなどを必須にすると、立地条件の良い物件や価格のわりに広い物件など、その他の部分に大きな魅力を持つ物件は、必然的に外れてしまいます。
築古物件は好立地なものも多いく、「予算内でこんな物件も選べるんだ!」とうれしい出合いもあります。
もし「なかなかいい物件に出合えない」と感じているなら、一度その条件をすべて外して検索してみることで選択肢がグッと広がるはずです。
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3.欲しい共用設備上位5つの「視野の拡げ方」アイデア
前章では、中古マンション探しの場合、一度共用設備への条件を外して選択肢を増やし、フラットに検討してみる重要性についてお伝えしました。
視野を広く探した結果、気になる物件に欲しい共用設備がなかった場合は、「代替」の可能性を考えて条件の優先順位を再確認してみるのがよいでしょう。
家探しでは、ついつい理想が先行してしまったり、人生で最も高い買い物ゆえに「一生に一度だから」と金額面に寛容になりがちです。
しかし、共用設備を賢い方法で代替することで、購入金額が数百万変わるということもあります。「その共用設備は本当に必要か」と冷静に考えてみることも、ゆとりある暮らしを手に入れるためには大切です。
では、実際に、視野を広げる具体的なヒントを見てみましょう。
3-1.「オートロック」がない場合
オートロックがない物件だけど、その他の条件が良い場合、代替えとなるセキュリティ対策があれば、一考の価値ありかもしれません。
「交番が近い、玄関側に人の目があるなど、治安の良い環境」「ディンプルキー、防犯サムターンなどドアの防犯対策がしっかりしている」「監視カメラが付いている」「管理員が常駐している」など、外部からの侵入者対策がしっかりしている物件か確認してみましょう。
なお、カメラ付きインターホンがあると、ドアをあけずに来訪者を確認できてオススメです。これはリフォームでも簡単につけることが可能です。
3-2.「エレベーター」がない場合
エレベーターがない物件は、おおむね5階までとなります。
低層階ほど価格が高く、階が上がるにつれて数百万円単位などグッと価格が下がります。価格メリットが非常に大きいので、その分リノベーションに予算を使うことも可能です。
団地などはスケールメリットが活かされて、階が上がると眺望が抜けてとても気持ちがいいことも多いものです。
また、エレベーターがないことで、管理費が安く抑えられるというメリットもあります。
「高齢になるまで、その物件に住み続ける予定ではない」「体力に自信がある」「外に出掛けることが少ないライフスタイル」で「とにかく購入費を抑えたい」という人には、こだわりが存分に詰め込める良物件となるでしょう。
3-3. 「24時間ゴミステーション」がない場合
ゴミステーションのニオイ対策などが取られていない古いマンションでは、24時間いつでもゴミ出し許容とすると住環境が悪くなるため、簡単にルール変更はできません。
ただ、ゴミ収集の時間帯は自治体で異なります。朝の忙しい時間にゴミ出しをするのが嫌、ということであれば、物件見学時にでも実際の収集時間を聞いてみるのも手です。
もし午後の回収ということが分かれば、24時間いつでもゴミ出しができないマンションでも負担に感じないかもしれません。
また、テレワークの普及により、出社の準備と共にゴミ捨ての準備も……、と慌ただしい朝だったものが、今はゆとりを持てているケースもあるかもしれません。
3-4.「宅配ボックス」がない場合
宅配ボックスは、マンションに個人的に設置するのは難しいですが、管理組合に掛け合い、総会決議で承認が下りれば後から設置することもできる共用設備です。
ただ、そこまで労力をかけずとも、今は最寄り駅に宅配便の受け取り用ロッカーが設置されていたり、近くのコンビニで受け取ったり、置き配を指定したり、受け取り方の選択肢も多様です。
マンション自体のスペックにこだわらず、街のインフラを確認してみるのも選択肢を広げるアイデアの一つです。
街なかの宅配ロッカー
また、宅配ボックスはエントランス付近にあるのが一般的です。宅配ボックスから自分の住戸まで荷物を運ぶのが大変と感じる人は、意外と使わないという意見もありますよ。
3-5. 高速ネット対応
中古マンションの場合、基本的に何かしらのインターネット設備は共用部まで引き込まれているケースが多いです。ですが、古い物件の中には、後付けでネット環境を整えるのが難しいものもあります。
個別で「戸建てプラン」に加入さえすれば高速インターネット環境にできるのでは、と思うかもしれませんが、工事ができるかどうかは個人で管理組合に確認する必要があります。また、業者は契約者以外とのやり取りをしないので、自分で手配する必要があります。
高速ネット対応に関しては、基本的には、マンションのスペックに合わせることになります。高速ネット環境を必須とする人は、仲介の担当者に具体的に要望を伝えて、マンションごとの状況を正確に確認してもらいましょう。
4.まとめ
この記事では、みんなが欲しいと思うマンションの共用設備について紹介しました。
物件探しの際、優先順位が整理されていることはとても重要なことですが、もし条件に合う物件が少なくてなかなか決まらない、と感じたなら、一旦その条件を外して検索し、どんな物件があるのか広く見渡してみるのも、突破方法の一つです。
気になる物件に出合った際に、欲しい共用設備がない場合には、
- 低価格など、条件を譲っても余りある別の魅力があるか
- 身近で享受できる街のサービスなど、マンション以外の何かでカバーできるか
- ゴミ収集の時間帯など、マンションごとに異なる運用なら許容できるか
など、冷静に天秤にかけることも大切です。
そうすることで、広い選択肢の中で、本当に納得できる物件選びが進められることでしょう。是非試してみてくださいね。