中古マンションで不満を感じる場所ランキング公開!対応策も紹介
条件が合った中古マンションを見つけて、現地確認に行くとき、どんな物件だろう!と気持ちが浮き立ちますよね。
でも、「なんか暗い」「ちょっと汚いかも」など、ちょっぴりショックで新居探しが停滞気味……。中古はムリかな?と思いはじめた人はいませんか。
「そう思っちゃいますよね」というのが率直な思い。初めて知り合いの家でもない古さの目立つ家を見たのなら、そう思うのが普通な気がします。
そこで、先輩購入者にアンケートを実施。結局中古マンションを買った先輩たちが物件を見た際に感じた率直な思い、どんなところに不満を感じ、どんなところをリフォームしたのか、ランキングで見てみましょう!
リノベーションや部分リフォームを前提に物件を見るなら、どうせなくなる古さにとらわれる必要はなさそうです。
この記事では、アンケートをもとに、
- 中古物件でみんなが不満に感じた場所ランキング
- 中古マンションを見るときの大事な観点
- リノベーションのヒント
を伝えていきます。結果を参考にしつつ、より前向きな気分で物件選びを進めてみませんか。
目次
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1.中古物件でみんなが不満に感じた場所ランキング
アンケートの結果、不満を感じた場所は、キッチン、トイレなどの水まわりが上位を占めました。次いで、収納やデザインテイストといった、個人のライフスタイルが強く出る部分が上がりました。
同じアンケートで、購入した中古マンションで、実際にリフォームやリノベーションした場所を聞いたところ、やはり上位には水まわりが入りました。
水まわりは使用頻度が高く、どうしても蓄積された汚れが目立つ部分です。また、人が使った感じが強く出るので、生理的に嫌、と嫌悪感を持つのも当然といえば当然です。
※中古マンションを買ってリフォームしたことがある首都圏在住の300人にWEBアンケート(調査期間/2022年3月、有効回答数/368人) ※3つまで複数選択可
2.アンケートで上がった不満の理由
ますは、アンケートで多かった「不満の理由」を参考にしつつ、「中古マンションって、こんな感じなんだな」と心づもりをしておきましょう。
1位.キッチン
よく使う部分だけに、具体的な不満が挙げられたキッチン。汚れや使い勝手への不満が多く見られました。
⚫「カビや汚れがひどく、掃除をしてもメッキが剥がれて劣化が目立つ(35歳)」 ⚫「食洗機がなく、換気扇の音がうるさいなど全体的に設備が古い(38歳)」 ⚫「キッチンが狭くて冷蔵庫や棚を置くスペースが限られている(49歳)」 ⚫「独立型のキッチンで、狭くて暗い。子どもの様子が見られないのが残念(34歳)」 ⚫「シンク下が観音開きで収納量しづらいし、全体的に収納量が少ない(48歳)」 ⚫「キッチンの作業スペースが狭い上、高さが身長に合わず、使いにくい(32歳)」 ⚫「シンクとコンロの配置は逆が良かった。使い勝手が悪いレイアウト(42歳)」 |
2位.浴室
水まわりの中でも、湿気がこもりやすくカビが気になる浴室。古い仕様だと、健康面への心配も理由のひとつとして挙げられます。
⚫「パッキンなど取れそうもないカビなどの汚れが目立ち、気持ち悪い。タイルの目地の掃除も大変そうだと思った(42歳)」 ⚫「タイルが古くて、床の水はけが悪いので、じめじめした感じでカビが出る。昔のつくりで暗くて狭いのも嫌だった(48歳)」 ⚫「浴室乾燥機が付いていないので冬のヒートショックが心配など、受け入れがたい設備の古さだった(49歳)」 ⚫「昔の仕様でバスタブが高く狭いなど、使いにくい(49歳)」 |
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3.中古物件の不満上位5つのリフォーム・リノベのコツ
ここまでは、実際の中古マンションで挙がったリアルな不満を紹介してきました。
しかし、このアンケートに答えてくれた人は、中古物件を見たときになんらかの不満を抱えつつも、82.1%の人が、リフォームやリノベーションをしたことにより「不満を解消できた」「ある程度解消できた」と答えています。
では、実際にどんなリフォームやリノベーションをすればよいのか、不満に上がった上位5つについて、具体的なコツをお伝えしていきましょう。
1位.キッチン
キッチンは、多くの道具を使って手順の多い作業をする場となりますので、個人の使い勝手を追求したくなる部分。
キッチンのリフォームやリノベーションには主に2種類の方法があります。
<システムキッチン>
システムキッチンは、各メーカーのキッチン。標準的なものを選んでも最新の設備や大容量の収納など、使い勝手が科学されています。まるごと入れ替える際に細かく選択していけるので、サイズや設備、配置などはかなり好みに近づけることが可能です。
<造作キッチン>
また、せっかくリフォームするなら、オリジナルの造作キッチンをつくるのも手。
オーダーというと高額なイメージをもたれるかと思いますが、シンプルなつくりで賢くコストダウンする方法もあります。たとえば、シンク下の収納をざっくりとしたオープン棚にして扉をなくすと、コストは下がります。
オープン棚は、道具の出し入れがラクになり、通風も確保できるというメリットもありますから、例えばよく料理をする方なら、使い勝手を上げつつコスト削減にもつながります。
キッチンのリフォームは、対面式への間取り変更を希望する人が多いのですが、できるかどうかは間口の広さなど物件次第のことも。物件選びでは、特にかなえたい間取りにできるかを中心に確認するのがオススメです。
リフォームの打ち合わせ時間が長くかかる筆頭であるキッチン。使い勝手、デザイン、設備など、使う人のこだわりが凝縮される
キッチンのリノベーションの方法についてはこちらの記事を、中古マンションのキッチンを位置移動するリノベーションに関する内容はこちらの記事をご覧ください。
2位.浴室
マンションの浴室は、多くがユニットバスなので、新品との入れ替えで満足できることが多い部分です。
スケルトンリフォームの場合は浴室の位置やサイズはお好みで決められることが多いですが、同じ位置で新品のユニットバスと交換する場合、サイズアップは梁や柱の位置により可否が決まります。
浴室のサイズアップを重視する場合は、物件購入前にプロに確認してもらいましょう。
もともと追い焚き機能がない物件の場合は、リフォームでも追い焚き機能が付けられないことが多い。物件選びの際、チェックしておこう
3位.トイレ
トイレは、ほかに比べて狭く、閉じた空間なので、リノベーションの際に個性的なクロスを選んだり、好きな壁の色を選んだりと意外と遊び心を発揮しやすい部分です。
空間が狭い場合は、タンクレスを選ぶのも手。収納はサイズも大事ですが、「高い位置に棚をつけすぎて使いにくい」という声もよく聞きます。
せっかく用意しても使えないのではもったいないので、手が届く位置に付けるよう心がけましょう。
奥の壁に寒色を選ぶと壁が後退して見える錯覚が起こる。狭めの空間には、こういった色覚効果を使うのも手
4位.洗面室
洗面室も、トイレと同様に小さな空間なので遊び心を試しやすい場所です。また、洗面ボウルや水栓、タオルハンガーなど、デザインと機能で選べるパーツが多いので、好みをかなえつつ、予算を抑える造作の相談もしやすい部分です。来客が使うことも多いので、ぜひ印象的な空間にしてほしいと思います。
収納を造作する場合は、扉付きの収納をつくると費用がかさみがちに。棚だけ設けて手ごろな価格のバスケットなどを使ってインテリアを整えるのも賢い方法です。
また、リフォームのプランナーに「家族の身支度の時間が重なって混みあう」など、具体的な困りごとを伝えて相談すると、ダブル洗面ボウルにするなど不満を解消できる提案を受けやすいのでオススメです。
洗面室は、洗面ボウルや水栓のほか、壁や棚、照明など内装全体でインテリアをつくり上げられる
5位.収納
収納は「何を入れたいか」からプランづくりをするのが使い勝手を上げるカギ。せっかくリノベーションをするなら、どこで、どんな時に、何を使うかを考えて収納のプランを立てると、動線や収納のサイズ感を外しません。
ただし、ライフスタイルが変われば荷物の内容や量が変わる部分も多いので、いつまでもジャストフィットでいられるとは限りません。可動式の棚を備えた大きめのファミリークローゼットなど、後から調整しやすい収納を設けておくのもおススメです。
収納が増やしにくい場合、小上がりやロフトなどタテの空間や柱や梁のくぼみなどを使う工夫も有効
4.満足度を上げるリノベーションの心得
ランキングにあわせ、先に個別にリフォームやリノベのコツをお伝えしましたが、どの部分をリフォームやリノベーションをするにしても念頭に置いていただきたい、基本の“心得”をまとめてお伝えします。
まだ物件が決まっていないときでもできることから始めてほしいと思います。
それは、
- 今の家の不満点を洗い出すこと
- 平日、休日、朝、夜などのシーン別に自分たちの暮らしのリズムを確認すること
- どんな暮らしをかなえたいか家族で話をすること
- 施工事例の写真などを見て、自分たちの好みを確認すること
です。家族で意見を交わし、ある程度かなえたいことの優先順位を付けておくと、物件選びの際もどのような物件ならかなえられるかという観点が備わりますから、新居への満足度がアップします。
特に今の不満点を洗い出すことは、「今の住まいの不満は新居とは関係ないのでは?」と思うかもしれませんが、そこを解消できた住まいは住んでからの満足度がグッと上がりますから、物件選びやリノベのプラン相談の際にとても役立つ情報となります。
同様に、中古物件を見たときに「なんだかなー」と感じた不満点も、あなたにとっていい家をつくるヒント。物件見学時のモヤモヤは、満足な家づくりへの道しるべとなる大切な情報なのです。
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5.まとめ
この記事では、みんなが感じる中古物件を見学したときに不満に思うポイントについて紹介しました。
まず、中古物件を見学するときには、古さが目立って新居に対するウキウキした気分がしぼんでしまうかもしれません。
でも、古い、汚い、は当たり前。どうせリフォームやリノベーションを考えているのなら、表面の古さや汚さひとまず置いておきましょう。古いゆえに、価格がグッと抑えられ、その分リノベ費用を手厚くできれば、よりこだわりをかなえた空間づくりも可能になります。
古い物件も即却下するのはもったいない!「いい家づくりの情報源」ととらえ、ぜひ前向きに家づくりに邁進していただきたいと思います。