買わない方がいい中古物件ってなんですか?

中古マンションを探していると、「この物件、安いけど大丈夫かな?」と感じることがあります。 価格だけを見て決めてしまうと、購入後に思わぬ出費やトラブルが発生することも。 ここでは、特に注意したい「買わない方がいい中古物件」の特徴を2つ紹介します。
修繕積立金がきちんと積み立てられていない物件
まず一つ目の注意点は、修繕積立金の積立状況が悪い物件です。 修繕積立金とは、将来の大規模修繕(外壁塗装・配管交換・防水工事など)に備えて、 毎月住民が少しずつ積み立てているお金のことです。
この積立が十分にできていないと、いざ修繕が必要な時に資金が足りず、 工事が先延ばしになったり、建物の劣化が進んでしまう可能性があります。 また、資金不足を補うために急な積立金の値上げや、 一時金(まとまった金額の追加徴収)が発生することもあります。
購入前に「長期修繕計画書」や「管理組合の収支報告書」を確認し、 積立金が適切に積み立てられているかをチェックしておくことが大切です。
修繕工事が適切に行われていない物件
もう一つの注意点は、修繕工事の実施状況が不十分な物件です。 マンションは、建てたまま放置しておくと劣化が進みます。 定期的に大規模修繕を行い、外壁や共用部、給排水管などを整備することで、 長く安全に暮らせる状態を保っています。
一般的に、大規模修繕工事は12〜15年に一度が目安とされています。 もしその周期を大きく超えている、あるいは工事内容が限定的である場合は、 今後の修繕に多額の費用がかかる可能性があります。
また、過去の修繕履歴や工事内容を確認することで、 「必要な場所にしっかりお金をかけているか」も見えてきます。 共用部の塗装やタイル、エントランスの清掃状態など、 現地見学時に目で見て確認するのもおすすめです。
価格だけで判断せず、管理の中身を見る
中古物件は、新築に比べて価格が抑えられている分、 管理体制や修繕状況を慎重に見極めることが大切です。 修繕積立金が足りない物件や、メンテナンスが行き届いていない物件は、 購入時は安くても、将来的に大きな負担となる可能性があります。
「管理がしっかりしているか」「修繕の履歴が明確か」を確認することで、 安心して長く住める中古マンションを選ぶことができます。 見た目の新しさや価格の安さだけに惑わされず、 建物の“中身”をチェックすることが、後悔しない物件選びの第一歩です。